ロシアの極東部に位置する港湾都市で、ハバロフスク地方に属する。人口は18,900人(2005年の推計)。
サハリン(樺太)の対岸に位置し、日本海最北部のタタール海峡(間宮海峡)に面した重要な港である。またバイカル・アムール鉄道(バム鉄道)も通る。バム鉄道は、ワニノの南15kmにある港湾都市ソヴィエツカヤ・ガヴァニが終点になっている。ワニノ周辺はワニノ湾などがあり海岸線が入り組んでいるため、ソヴィエツカヤ・ガヴァニへの陸路での距離はこの2倍ほどになる。冬には北から流氷が押し寄せるため、不凍港というわけではない。
ワニノの位置するワニノ湾は、1874年にこの一帯の地図を作製した探検隊に属した地形学者の一人の名に由来する。
ワニノ港と、内陸のコムソモルスク・ナ・アムーレを結ぶバイカル・アムール鉄道は1943年に建設が開始され、1945年に完成した。この鉄道の完成で、ワニノは陸路でソビエトの他の地区と結ばれ、急速に発展した。
ワニノは1958年には、それまで一体だった南のソヴィエツカヤ・ガヴァニ市から行政的に独立した自治体となった。1973年にはワニノはハバロフスク地方に新設されたワニノ地区の行政中心地となった。
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1940年代を通じて、ワニノはウラジオストクとともに、オホーツク海の北のマガダン港と大陸本土とを結ぶ連絡船の発着港であり、コルィマ鉱山のグラグ(強制収容所)へ送られる政治犯たちもワニノからマガダン港へ送られている。こうした政治犯は、マガダンとヤクーツクを結ぶ国道の建設や国道沿いの金鉱などでの労働に従事させられた。スターリン時代以後も、ソ連最東端の地域への最短航路を提供するワニノ港の重要性は高まり続け、1989年には港の貨物取扱量は1,150万トンに達した。また1973年以来、サハリンのホルムスク(かつての真岡付近)とワニノとを結ぶ砕氷船によるフェリーが運航し、サハリンとロシア本土とを結ぶ連絡路となっている。ソ連崩壊後は経済の混乱でワニノ港は縮小し、2005年の取扱量は620万トンに減っているが、一方でホルムスクを経由し小樽に向かう国際フェリーが運航を開始している。
ワニノ駅は、ユーラシア大陸最東端の駅である。このため、内陸部への生活物資が送り込まれる拠点となっているとともに、内陸部からやってくる製品の集積地ともなっている。一例では、ブラーツク市で精錬されたアルミニウムは、バム鉄道経由でワニノまで運ばれてきて、港から日本などへ輸出されている。